ない債務整理 借金返済|(4) 参加人Bの過失の有無について ア現物寄附に係る監査について 手続一覧

借金返済のとおり,スクールバス2 台に債務整理である から,参加人Bには過失があるというべきでである。」


本件監査に当たり,?現物寄附に係るスク ールバス2台について,自動車登録の確認を怠ったこと,?直接,金融機 関に対し残高確認依頼をしなかったことにつき過失があったというべきで ある。
3 争点3(参加人Bの過失と本件補助金支出との因果関係等の有無)について (1) 証拠(甲11,13,18,19)によれば,?D大には,平成9年8月 20日現在で,少なくとも,E銀行に対し35億9992万円,G銀行に対 し約9億円,I建設に対し25億円の借入金債務があったが,D大は,これ ら借入金を含む多額の負債を簿外債務として本件財産目録を作成したこと, ?本件設置認可申請の際の寄附者一覧には,114件,合計49億8480 万円の現金寄附,51件,合計16億1674万円の現物寄附がされた旨の 記載があったが,これらのうち,現金寄附については24件,計40億95 00万円,現物寄附については30件,合計12億9016万6060円が 架空のものであったこと,?本件設置認可申請に際し必要となる大学校舎等 の建設工事代金の支払について,D大にはI建設に対する未払があったこと (平成9年3月31日現在で22億3136万円),?本件土地の一部の売却 については,売却代金相当額を収入に計上することによって大学に相当の運 営資金が存在することを装うための実態を伴わない売却であったことの各事 実が認められ,これらの事実に照らせば,本件設置認可申請時におけるD大 の真の財務状況は,本件認可基準を到底満たすものではなかったことが明ら - 32 - かである。
(2) ところで上記2のと, おり,参加人Bは,本件監査に当たり,?現物寄附 に係るスクールバス2台について,自動車登録の確認を怠ったこと,?直接, 金融機関に対し残高確認依頼をしなかったことにつき過失があったというべ きであるが,参加人Bが,直接,金融機関に対し残高確認依頼をしていれば, 少なくとも,E銀行に対する借入金35億9992万円が簿外債務となって いたことが判明したことは容易に推測でき,本件財産目録上,D大の資産総 額は約217億9195万1700円,負債総額は25億0325万958 6円であったこと(丙1)からすると,E銀行に対する簿外債務を本件財産 目録に計上しただけでも,D大の負債率は28パーセントを超え( (2,503, 259,586 + 3,599,920,000) ÷ 21,791,951,700 ≒ 28.0066),本件認可基準 を満たさないこととなるし,その点をさておくとしても,参加人Bが多額の 簿外債務を認識するとともに,自動車登録を確認することによりスクールバ ス2台の現物寄附が架空のものであることを認識するに至れば,監査人とし て,本件財産目録を適正なものとするようD大に指示するだけでなく,この ような多額の簿外債務があり,架空の現物寄附がされた原因ないし理由につ きD大に質問し,本件財産目録に記載された他の事項についても,不正な経 理操作があり得ることを疑って,通常よりも慎重な監査手続をとることとな り,それによって,D大による他の不正経理の全部ないし一部が発覚し,参 加人Bが本件財産目録につき不適正との意見を表明し,あるいは,本件財産 目録を補正して本件認可基準を満たすことも困難になったことを合理的に推 認でき,すると,本件設置認可を前提とした本件補助金の支出も当然にされ なかったということができる。
なお,参加人らは,文部大臣が独自に審査した上で本件設置認可がされた から,本件監査と本件設置認可との間には因果関係がない旨主張するが,本 件設置認可は本件報告書が添付された本件財産目録を基礎資料とする審査に - 33 - 基づくものである(文部科学省に対する調査嘱託の結果)から,本件財産目 録を本件認可基準に適合するよう補正できなければ,本件設置認可がされな かったことは明らかである。
(3) そして,証拠(甲8の2,丙4,15,18)及び弁論の全趣旨によれば, ?一般に,学校法人に対し国庫補助金又は地方公共団体補助金が支出される のが通例であり,手続一覧表にも,独立の監査手続として,補助金収入に関 する監査手続が定められていること,?参加人Bは,平成8年度のD大の資 金収支計算書等の監査を担当したことがあるところ,D大は,同年度に,国 庫補助金収入3855万8000円,地方公共団体補助金収入3038万5 528円を計上していたことの各事実が認められ,これらの事実に照らせば, 参加人Bは,本件設置認可があれば,D大が何らかの国庫補助金又は地方公 共団体補助金の交付を受けることを当然予見し得たというべきであり,仮に, 参加人Bが本件補助金自体についてその申請及び交付を具体的に予見してい なかったとしても,参加人Bの過失と本件補助金支出との間の因果関係が否 定されるものではない。
(4) このほか,参加人らは,本件監査と本件補助金支出との間に,本件財産目 録を偽造した財産目録を提出して本件補助金の交付請求をするというD大の 故意による不法行為が介在したから,両者の間の因果関係は中断した旨主張 し,確かに,本件財産目録と被告に提出された財産目録とには一部相違があ る(丙1,2,9)が,本件補助金は,D大が四年制大学の設置に要する経 費に充てるとして本件交付申請をし,概算額で交付決定がされたことに端を 発するものであり,参加人らが故意行為と指摘するD大の本件補助金の交付 請求は,不正経理を隠蔽した四年制大学開設へ向けたD大の一連の不正行為 の一貫として,本件交付申請等の延長線上でされたものであって,予期せざ る第三者の故意行為の介入とは異なるから,本件監査においてD大の不正経 理の一端である本件財産目録の問題点を看過した参加人Bの過失と本件補助 - 34 - 金支出との間の因果関係が中断されるとは到底いい難く,このように解して も,参加人らが,D大が本件設置認可後にしたあらゆる不法行為につき責任 を負うことにはならないことは明らかである。
4 結論 以上によれば,原告らの請求は理由があるからこれを認容することとし,主 文のとおり判決する。
4 争点及び争点に関する当事者の主張の要旨 本件の争点は,当初の遺産分割に基づく株式の配分を前提とする相続税の 申告がされ,法定申告期限後,課税価格の前提となる株式の評価方法の誤信 を原因とする当該遺産分割の錯誤による無効を理由として,株式の配分を変 更する新たな遺産分割がされた場合に,当該申告をした者は,課税庁に対し, 更正請求期間内に更正の請求をすることにより,当初の遺産分割の無効を主 - 17 - 張して新たな遺産分割に基づく株式の配分を前提とする相続税額の減額更正 を求めることができるか否かであり,この点に関する当事者の主張の要旨は, 以下のとおりである。
(1) 原告らの主張の要旨 ア更正の請求は,納税者が自らの申告により確定させた税額が過大であ ることを法定申告期限後に気付いた場合に,納税者の側からその変更・ 是正を求めることができるとする,納税者の権利を救済することを目的 とする制度である。


本件のように錯誤による無効の場合はもちろん,仮に法定申告期限後 の全員の合意による解除であるとしても,更正の請求が更正請求期間内 に行われており,国税通則法23条1項1号所定の更正の事由に該当す る以上,処分行政庁は減額更正を認めるべき法的義務がある。
イ更正の請求においては,通常の錯誤と課税負担の錯誤を区別すること なく,その無効を主張することができ,更正請求期間内であるにもかか わらず,錯誤を主張することができないとは到底考えられない。
特に, 本件は,法定申告期限の5か月後,更正請求期間内に自発的に誤りに気 付いて更正の請求をしている事例であり,原告らは,課税当局から調査 を受け,誤りの指摘を受けてから更正の請求をしたものではないのであ って,当然に更正が認められるべき事例である。
ウ本件では,第1次遺産分割が錯誤により無効であることを前提として, 更正請求期間内に第2次遺産分割及びこれに基づく株式名簿の名義書換 えを経た上で更正の請求をしているので,遺産の未分割の状態で更正の 請求をしたものではないから,相続税法55条の適用を受ける事例では なく,国税通則法23条1項1号に基づく更正の請求が可能である。
エ処分行政庁から増額更正処分と更正の請求に対する更正すべき理由が ない旨の通知処分がされた場合,税額等を争う納税者は,増額更正処分 - 18 - の取消訴訟を提起すれば足りる。
増額更正処分の内容は,更正をすべき 理由がない旨の通知処分の内容を包摂する関係にあり,更正処分と別個 に通知処分を争う利益はない。
増額更正処分に対する取消訴訟の中で, 通知処分における減額更正をしない旨の判断に存する違法を主張して, 申告税額等を下回る額にまで増額更正処分の取消しを求めることができ, 更正の請求の理由の有無についても,更正処分の取消訴訟において実質 的に審理すべきである。
(2) 被告の主張の要旨 ア租税法規は,経済活動ないし経済現象を課税の対象としており,それ らは第一次的には私法によって規律されていることから,その私法上の 法律関係が無効等であれば,その法律関係を前提に行われた申告は,原 則として,「課税標準若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に 従つていなかつたこと」(国税通則法23条1項1号)に該当すると考え られる。
したがって,遺産分割が一般の要素の錯誤により無効である場合には, そもそも遺産分割がされていない状態にあると解されるので,相続税法 55条により法定相続分等に従って遺産を取得したものとして計算され た相続税の税額よりも,「当該申告書の提出により納付すべき税額(中略) が過大であるとき」は,国税通則法23条1項1号による更正の請求が 可能である(なお,その場合の手続につき,後記ウ参照)。


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以上
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本件
土地
土地売却益に係る監査手続について 手続一覧表において,資産売却収入の監査手続については,売却先への 所有権移転登記の確認及び土地売却益の妥当性は「要点」として挙げられ ておらず,しかも,土地取引は相対取引で代金は当事者間の交渉で定まる ものであって,売却代金額が相当か否かは一概に判断できるものではない から,監査においては,購入及び売却それぞれについて,代金相当額の支 出及び収入が計上されているか,土地の帳簿価額と売却代金との差額が収 支として計上されているかが重要であると考えられるところ,参加人Bは, 上記(1)エ(エ)に認定のとおり,本件土地の一部の売却代金について買主名 義による入金がされていること等を確認した上,D大から本件土地の一部 を購入時よりも高額で売却できた理由についても一応聴取したのであるか ら,本件監査で実施した以上の監査手続をとらなかったことをもって,参 加人Bの過失があったということはできない。 ウ現金寄附に係る監査手続について 上記(1)エ(ア)に認定の事実によれば,参加人Bは,現金寄附につき,預 金残高の確認方法の点はさておき,手続一覧表に準拠した監査手続をして おり,このような監査手続が実施されれば,これらの書類に不正な経理操 作をうかがわせる事情が認められない限り,原告らが主張するような確認 をしなくとも,書類から認められる現金寄附があったとの心証を抱くこと に合理性があるといい得るところ,参加人Bがした監査手続によって,不 正な経理操作をうかがわせる事情が判明した事実を認めるべき証拠はない から,参加人Bに過失があるとはいい難い。 エ預金残高及び借入金残高に係る監査手続について - 31 - 参加人Bは預金残高及び借, 入金残高の確認につき,上記(1)エ(ウ)に認 定のとおり,手続一覧表が定める監査手続に反して,D大に残高確認依頼 書等1綴りを交付して,D大を介して金融機関に対し残高確認依頼をした のであるから,参加人Bは,現金寄附の監査手続において,過失があった というべきである。